2022年12月13日にMicrosoftオフィスをお借りし、SmartDBユーザー会「スマコミュ!」をリアルで開催しました!今回のテーマは、「ヨネックスが語る!『デジタルの民主化』のリアルな取り組み・学ぶべきノウハウ」。18社31名の方にご参加いただきました。「デジタルの民主化」の取り組みについて、ヨネックス株式会社さま(以下、ヨネックスさま)に講演いただいたほか、事前のアンケートで声の多かった「業務デザイナー※の増やし方」というテーマでディスカッションもおこないました。その様子をレポートします!
今回は後編。実際に業務デザイナーが自ら業務改善のためデジタル化を進められるようになるまでの自走準備期についてです。
前編はこちらからご覧いただけます。
※業務デザイナー:アプリのデザイン、開発をおこない、業務のデジタル化をする方
スマコミュ!とは?
「SmartDB」ご利用中のユーザーさま同士で、「SmartDB」の活用に関するさまざまなテーマで情報交換をおこなう少人数・小規模なイベントです。このイベントをきっかけに、お客さま同士が、「SmartDB」利用時に発生するリアルなお悩みや、それらを解決する工夫やアイデアを共有し合うことのできるユーザーコミュニティとして、 知り合ったお客さま同士の輪を広げていっていただきたいと考えています。
ヨネックスさまによる講演
ヨネックスさまは、現在40名以上のSmartDB開発者を育てており、まさに「デジタルの民主化」を体現されています。
「SmartDB」を使ってどのように「デジタルの民主化」を進められたのか、具体的な施策内容や体制、課題の対処方法などを情報システム部 高柳さま、ミラーさまからご紹介いただきました。
※所属部署や役職はイベント当時のものになります。
講演者プロフィール
【SmartDBにおける役割】
- 選定当事者
- 運営責任者、全体活用推進取りまとめ(現在はミラーさんが担当)
【SmartDBの展開で嬉しかったこと】
- 社内でSmartDBの画面を共有しながらディスカッションをしている場面を頻繁に見るようになった
- 中途入社者から、「ヨネックスは紙申請がほとんどなく快適ですね」と言われる機会が続いている
【SmartDBにおける役割】
- 事務局としての社内活用支援
- SmartDBに関わって約3年
【SmartDBの展開で嬉しかったこと】
- 数字として具体的に業務改善の効果を実感したとき
ヨネックスさまが「SmartDB」を採用したのは2018年、本格的な利用開始は2019年の6月からでした。今回は、現在活用が広がるまでの「導入・現場開発期」を、3つのステップに分けてお話いただきました。
後編では、3つ目のステップ「自走準備期」です。
前編をご覧になっていない方はこちらからご覧いただけます!STEP3:自走準備期(ミラーさまより)
自走準備期に実施したのは
- 業務デザイナーの育成
- 個別相談会
- チェックフロー
業務デザイナーの育成
業務デザイナーの育成には、ドリーム・アーツが用意している動画コンテンツを利用しています。動画コンテンツを利用するメリットとして、業務デザイナーの方が自分の好きな時間に視聴でき、事務局側も覚えてから発生する質問に回答する時間を優先できます。はじめは、「動画見ておいて」というスタンスでは現場の方はついてこないかなとも思ったのですが、意外に理解度が高く、基本的な機能理解は動画を使うというスタンスに切り替えました。
個別相談会
事務局として大切にしている取り組みのひとつに相談会があります。なにから始めればいいか分からない人向けに、気軽に相談できる環境づくりをしたく始めました。相談会では細かい機能相談だけでなく、業務デザイナーのイメージより良い実装案があれば事務局から提案することもあります。
相談会を実施していくなかで、社員の理解度や技術レベルに応じて、対応方法も変えていく必要があると感じました。知識レベルが高い人に対しては、できる限り付き合ってあげ社内のエバンジェリストになってもらうことも意識しました。
また、アプリ化する上で大きな運用見直しが必要な場合は、現場の方に任せきりにするのではなく事務局がリーダーシップを発揮するようにしています。
チェックフロー
ヨネックスでは、申請フローはある程度汎用テンプレートがカバーしているため、問題となるのは権限設定です。見えてはいけない人に見えてしまった。というようなことが起これば、頑張って作った業務デザイナーの苦労が台無しになってしまいます。
そのため、ヨネックスでは運用上、できたアプリを公開する前に事務局で「権限設定」のチェックをするようにしています。
チェック項目は現場の方に公開していますが、事務局がお墨付きをして公開するような運用をして、業務デザイナーが安心して公開できるようにしています。
まとめ(高柳さまより)
ヨネックスが取り組んだ内容とポイントを図にしてまとめています。
実施しているときは体系立てて出来てはいませんが、振り返ってみると一つひとつ意味があったかなと思います。少しでも参考になれば幸いです。
講演後には、多くの質問にご回答いただき、来場者に対して、講演資料とヨネックス社内で実際に利用しているリリースチェックシートのプレゼントもしていただきました。ヨネックスさま、「デジタルの民主化」実現の秘訣に関して、貴重なお話をありがとうございました!
CoE構築の手引書 ‐デジタルの民主化とガバナンス‐
本資料はCoE構築ノウハウだけでなく、情報システム部門による管理統制や現場から多数のSmartDB開発者の創出など先進的な取り組みを進めてきた「ヨネックス株式会社」の施策や体制などを参考にしています。ぜひご覧ください。
詳細・お申し込みはこちら
グループディスカッションの様子
講演後はグループごとにディスカッションをおこないました。今回のディスカッションテーマは「業務デザイナーを増やすためには、どのような取り組みが有効か?」です。
ユーザー同士で取り組みを話し合い、ヨネックスさまの公演も参考にしながら最も有効な取り組みと思われるものを3つ選出し発表しました。そのなかの一部をご紹介します。
〜以下一部コメントをご紹介〜
①表彰制度をつくる
理由:
- 業務デザイナーのモチベーション向上として重要
- 制度があることで、アプリ開発をはじめるとっかかりになる
②全社が使う業務を「SmartDB」化して認知拡大する
理由:
- 便利さを実感してもらえる
- 全社業務を多く担う総務部にアタックして認知度を広めた
- 「人事評価」アプリを総務部が作成→認知度拡大→やってみようかなっていう人出てきた
③興味のある人をジョインさせて、二人一組でやる
理由:
- 一緒にアプリの作り方を勉強できる
- 自分にはない違う視点の意見や作り方を知れる
④ミドルスタートで体験をしてもらう
理由:
- 最初、現場の方は開発することに抵抗を感じる人が多いため、枠組みは情シスで作成して、残りは現場の方に作ってもらうなど、少しずつアプリ開発を体験してもらう
⑤時間コスト、人件費、紙削減を数値で出す
理由:
- 効果の値が目に見えることで、現場の方もやる気がだしやすい
SmartDB認定制度について
今回、ドリーム・アーツから業務デザイナーのスキル習得にお役立ちできる「SmartDB認定資格制度」の紹介をおこないました。
SmartDB認定資格制度は、SmartDB Certified Specialist(以下SCS)と呼ばれる、「SmartDB」の習熟度を認定するプログラムです。「SmartDB」を活用した業務デジタル化の習熟度・スキルを個人へ認定することで、業務部門を含めた社内のデジタル化パワーの拡大と、社外リソースの活用を支援します。
SCSの種類は大きく分けて、オーガナイザー、エキスパート、業務デザイナーの3つです。この3つの種類に合わせて、グレードを設けています。
受験から合格までの流れはこちらです。
以下URLからSCSの詳細や、SCS認定者が活躍する企業、オンラインでの受験の申し込みなどが可能です。
https://hibiki.dreamarts.co.jp/smartdb/scs/
2023年2月10日に、SCSローンチに先駆けて、SCSの最高位グレードの認定試験に「25名」が合格されたため、贈呈式が開催されました!
贈呈式の様子を動画でご覧になれます。
懇親会
最後は会場で懇親会を開催しました。感染対策を考慮しつつお食事とお飲みものをご用意し、お客さま同士自由にご交流いただきました。講演者の高柳さま、ミラーさまの周りには多くの人が集まっており、参加者の皆さま、直接いろいろご質問したい様子でした!
開催後のアンケートでは、ヨネックスさまの講演内容が大変参考になったと多くの意見をもらいました!
【参加者アンケート】
- 業務デザイナーを増やすための課題・苦労する点が類似していることがわかった。解決する上での参考としていきたい。
- 弊社でも民主化を目指すなかで課題に挙がっていたことも含まれていたので、事例として参考になりました。やりがいだったり、いろいろな方への感謝の姿勢がとても素敵だなと思いました。
- レビューの在り方や、チェックシートが大変参考になりました。
- 各社置かれている環境が違うなかで、テーマについて意見交換ができ良かった。
具体的な活用方法についても意見交換できれば良いかと思いました。 - 評価制度や、業務としてきちんとアサインしてあげるなど、デザイナーを増やし気持ちよく仕事をしてもらう点について、貴重なアドバイスをいただきました。
今後もユーザーさま同士で交流できるユーザー会を企画していきます。ご参加いただいた皆さまありがとうございました!
3分でわかる「SmartDB」
大企業における業務デジタル化の課題と、その解決策として「SmartDB」で、どのように業務デジタル化を実現できるのかをご紹介する資料を公開しました。ぜひご覧ください。
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